ついの住処-ノボルの視点 わたしたちが小さいおうち(タイニーハウス)に住むまで(第59回)

小さなお家(タイニーハウス)で暮らす

わたしたち夫婦は 東北のとある街に小さな土地を見つけ 小さなおうち(タイニーハウス)を建て 「ついの住処」の準備をしています

このブログでは その過程や 背景となった考え方や 出来事などを 綴っていきます

興味のある方は このページに遊びにきてくださいね

今回は 記憶について です

大蛇(おおへび)の記憶

わたしの子どもの時の記憶に 謎の記憶があります 大蛇の記憶です

わたしの実家は 関西の田舎町 住宅街にありました 小学校低学年ぐらいの時 その実家の庭で 同い年のいとこ Sくんと 遊んでいた時のことでした 

庭を 胴の太さ 直径20cmほど 長さは 庭のはしからはしまで 頭は住宅の路地の方で 隠れて見えませんでしたので その部分を足すと 5m以上はありました

Sくんとふたりで その大蛇を見つけて びっくりして大あわてで おとなをよびにいきました しかし おとながやってきた時には もう その大蛇は いませんでした

その後 その大蛇は 誰もみたという話は ありませんでした

今でも Sくんも その時のことは 覚えていると言います 正体不明の大蛇の記憶です

トータルリコール

トータルリコール(1990年 ポール バーホーベン監督)という映画があります SF作家のフィリップ K ディックの短編が 原案です 元カリフォルニア州知事のアーノルド シュワルツェネッガー主演 (2012年 コリン ファレル主演 もあります)でした

SFの特撮(特殊効果)映像が 楽しみで 映画館で観に行った記憶があります

主人公は 地球上の しがない技術者 で 妻(なんと シャロン ストーン演じる 美人妻)と暮らしていました 

自分でオーダーした夢の設定を さも現実に体験したかのような 記憶を 植え付けてくれる サービスが存在しました その会社が「トータル リコール社」といいました

主人公の夢は 現実に塗り替えられる前の 本物の過去の記憶で その断片が「トータル リコール社」のサービスの刺激で よみがえります 機密情報を知った特殊工作員の記憶として

技術者としての 日常を送っていた 主人公の記憶の設定に 自分が礎にしている記憶や思い出とは なんだろうと 考えてしまいました

ストーリーは 最初の記憶の「謎」が わかった後は 普通のSFアクション映画 でした 

映像は 火星を走る列車の 窓の画像がハメこみだったり 現在のCG VFX と比べると ひと昔前の 技術ですが 「ロボコップ」「スターシップ トゥルーパーズ」の監督だけあって 見どころは たくさんありました

この監督 シャロン ストーン マイケル ダグラス 主演の「氷の微笑」の監督でもあるのですね こちらの方が ストーリーが わかりにくかったです

リチャード マシスン

スティーヴン スピルバーグ監督「激突」(1973年)の原作者がリチャード マシスンです

本のタイトルは 映画の題名通り「激突! DUEL」ですが その短編集の中に 自分の存在の不確かさ を テーマに綴られた 作品「蒸発」があります 

主人公は作家で 一人称で語られていきます この世の複雑な関係を 断ち切りながら 極々シンプルに 描写を進めていった結果 最後には自分だけが 残ります 

しかし その存在をも 切り離した時 その作家は 創作のノートとペンを 書きかけの状態で 消滅します ゾッとする結末です

わたしは この作品を読んだ時 前述の「トータル リコール」を観た時の デジャヴ(既視感)を感じました 「存在の関係性」とは 「記憶」のことではないのか・・・

記憶と思い出

実家の処分をしていた時 親の持ち物の処分に思い切って 踏み込んだ時 生家の解体 土地の売却という 決断をした時

育った 思い出や 記憶を 失ってしまうのではないかという 不安を感じました 

しかし そんなことはありませんでした 自分の過去を 思い出したりするのに 物という装置は 必要なかったのです また ものがなくなっても 自分は 存在していましたし これからも存在し続けます

身ひとつで 今ある時間を 今 一番大切にしないといけない 家族とすごし 素敵な未来を築くこと その能力があれば よいのではないだろうか

そのように 思ったのでした

やり直しがきかないからこそ

最近は 夫婦ふたりで 過去の話をする時間さえ もったいないのではないか という話をします

この先 まだまだ やりたいことが たくさんあるし 楽しみがいっぱいあるのだから 未来のために 時間を使おうね という 話をします

わたし自身 今 コロナに感染して 10日間の自宅療養を余儀なくされています このせいで 予定していた 東北行きが 先延ばしとなりました 

ツマはさいわい PCR検査で 陰性でした(わたしより 1ヶ月以上早く接種した 3回目ワクチンが 効いたのでしょう) ので わたしの自宅療養期間が解けて 改めて東北に向かいます

自宅に 居ながらも いつも明日が 楽しみなのです

ノボルでした

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