ついの住処-ノボルの視点 わたしたちが小さいおうち(タイニーハウス)に住むまで(第82回)

小さなお家(タイニーハウス)で暮らす

わたしたち夫婦は 東北のとある街に小さな土地を見つけ 小さなおうち(タイニーハウス)を建て 「ついの住処」の準備をしています

このブログでは その過程や 背景となった考え方や 出来事などを 綴っていきます

興味のある方は このページに遊びにきてくださいね

今回は「科学とアートについて」です

科学とは

面白い現象を観測できたとします 

前述したことがある 芋洗いを発見した猿が 少しずつ増えていったら 100匹を超えたあたりから 海を越えて別の猿の群れにも 伝播したとか

植物に 嘘発見器を繋いだら コチラが何かを考えただけで 機械の針が反応したとか

すると 単なる偶然だから 科学といえない とキワモノ扱いされます

「再現性」がないから という理由です 再現性とは 「科学実験などで決まった条件 やり方を行えば 同じ結果になる」という意味です

「そんなにゆーなら 俺の前でもいっぺん 同じことを見せてみろ」 という感じ

でも 自然界で観測された出来事で 「条件」「やり方」を 毎回おんなじにするって 可能ですか

実験するより 直接 お猿さんに聞いてみたり お花に尋ねたりした方が 早いんじゃないでしょうか 

「なんで 聞いてくれへんかったねん」と お花がおもってるかもしれません

科学的な意見じゃない と言われますね

アートの再現性

ここでは アートは 美術 音楽 全般を指すことにします そこに従事するひと 表現者がアーティストといわれる分野すべてです

クラシック音楽は 音を記録する媒体が 紙しかなかったため 作曲者 演奏者本人が 他界してしまうと 楽譜から 再現するしかありませんでした

現在でさえ クラシック音楽の演奏者 指揮者は スコアからそれぞれの解釈で 再現を試みて その演奏自体が 芸術(アート)と言われます

絵画や彫刻などでは 作家本人が制作した作品が オリジナルとして 最も価値が認められます レプリカ(複製)や贋作は 二束三文だったり 違法だったりします 

たとえ それを観るものが オリジナルとレプリカの区別なく 作品の良さを身近に楽しむために 購入して自宅に飾ったとしても レプリカそのものにはオリジナルと同じ価値がないものとされます

アートの世界には「再現性」という言葉は 似つかわしくありません

JAZZの演奏

M先生という わたしが高校時代によく自宅に遊びにいった JAZZを聴くのが趣味の方がいました 

高台に立つ自宅からは 市街地の夜景と 市街を流れる川を 望むことができました 

2000枚以上ある レコードからおすすめやリクエストの盤を これも趣味の 対で当時でも100万円はしたという スピーカーで聴かせてもらいました

そのリビングに 掛け軸があって「JAZZに名曲はなし 名演奏あるのみ」という書でした

「ええ言葉やろ」という M先生の笑顔とともに いつまでも記憶に残っていました

後年調べてみると JAZZファンにはよく知られた言葉で 日本のJAZZ評論家の野川香文というかたが 『ジャズ楽曲の解説』(1951年)という著書で述べられたものだそうでした

同時に この言葉について 賛否両論があることも知りましたが ともかく

JAZZというのはクラシック音楽と違い 即興演奏(インプロヴィゼーション) アドリブ演奏が多く ライブ演奏になれば その時の雰囲気 ノリで 盛り上がり方が大きく変わります

茶道に由来する「一期一会」という言葉 JAZZにもとてもよく似合うと思います

演奏の場を聞き手と共有して アーティストと聴衆の「一期一会」が アートになる瞬間をイメージさせる名言だと感じました

当然 同じ演奏は 2度と訪れません 再現性なしです

アーティストはトレンドを追うか

科学(サイエンス)に属さないものが アート(芸術 美術)であると 記述している辞書もあります

ということは アートに 再現性がなくて 当然なのでした

現在の生産 製造活動 経済活動は 科学(サイエンス)が基礎になっています 数学 物理学 化学 生物学 などが理解できていないと 成り立ちません

アート アーティストに 近いようで そうでなさそうなのが エンターテイメント エンターテイナー 俗にエンタメとも いいますか 

人気商売なので ファンが多いほどよしされて 経済の一端を担います しかし彼らも アーティストとよびますね

そもそも アーティストはトレンド 流行の傾向にそったところに 存在するものなのでしょうか

表現者として オリジナルなものを創造することに 存在証明(アイデンティティ)とするのがアーティストなら トレンド上で 活動することは 居心地が悪いと感じないでしょうか

2つのアーティスト

と ここまで考えて アーティストという言葉を 再度調べると英語には “artist” と “artiste” という2つの言葉がアーティストにはあるそうです そして 前者は「芸術家」 後者は「芸能人」を表すということでした 

とゆーわけで 「武士は食わねど高楊枝」的な自己追求型表現者は本来の“artist”で エンタメで経済活動するアーティストは“artiste”ということでした

“artiste”は 経済活動の中で「再現性」があって存続するものでした 納得

今回のアイキャッチは 「落書きとアートは区別できるか」 いや ただの落書きですけどね

ノボルでした

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