ついの住処-ノボルの視点 わたしたちが小さいおうち(タイニーハウス)に住むまで(第76回)

小さなお家(タイニーハウス)で暮らす

わたしたち夫婦は 東北のとある街に小さな土地を見つけ 小さなおうち(タイニーハウス)を建て 「ついの住処」の準備をしています

このブログでは その過程や 背景となった考え方や 出来事などを 綴っていきます

興味のある方は このページに遊びにきてくださいね

今回は「教育について」です

吉岡たすく先生

フジテレビの「テレビ寺小屋」という番組で もうお亡くなりになって随分になりますが 吉岡たすく先生という方がいらっしゃって おっしゃられた言葉を 今でも覚えていて 子供と関わる仕事をしながら そうだそうだと思う 良い言葉があります

「お母さんは せっかちですね なんでも 自分のお子さんに 早よ早よって声かけて 何ぐずぐずしてんねん 日ぃくれてまうで とかいわれるでしょ」

「こどもの成長は 待ってやることが大事ですよ お母さんは なんも教えんでもええんです ええからええから ゆっくりやっとき ゆーて どっしり構えてたれええんです」

だから のんびりしている子どもに イライラしたら この言葉を思い出すようにしています

授業という言葉に違和感

中田敦彦さんが やっているYouTube 「中田敦彦のYouTube大学」

内容は面白いと思います と 前もって感想をいっておきます

内容は 古今の知的教材 書籍が多いのですがを 中田さん本人が 読んで理解したことを ホワイトボードに4分割でまとめ 1回または2回に分けてプレゼンテーションする 学習系YouTube といわれるジャンルのひとつです

ご本人曰く 「これは ぼくの意見ではありません あくまでも この本の内容をわかりやすく 伝えているだけで この意見はこの本の著者〇〇さんです 自分は別にこの人の考えに賛成なわけではありません」とのこと 

あくまでも内容を簡易的に伝えているスタンスを維持されています

「YouTube大学」で「授業」と銘打ちながら内容が書物の内容を わかりやすく伝えるだけでは 授業という言葉に違和感を感じます

いくら内容が多岐に及んでも 「YouTubeハイスクール講座」ぐらいに収めた方が 名実しっくりくるような気がします

「大学」ならば「講義」だし 「中学校」「高校」ならば「授業」でしょう とこの辺もチグハグな原因かもしれませんが 中田さんが やっていることを教育と言い切って テキストの内容を伝えることが 授業と信じていることに ちっと待って と思います

教育とは 教育される側の 何かを引き出す 作用がなければいけない と思います ‘education’のedには もともと「ひっぱり出す」という意味があるそうです 

だから「教え育てる」ことを教育の全てと 思い込むのは 日本の教育のほとんどがそうだからだと思いますが 「授ける業(わざ)」を教育といってしまうのでしょう

自らを引き出すカリキュラム

IB校にいて テキストの内容を教えるのではなく 「探究心」を刺激して 生徒自ら調べてみようという気持ちにさせる カリキュラムを担っていると 手元にある教科書の内容を読むだけでは なんとも空疎な 片手落ちな感じがしました

生徒が 自分たちで調べて まとめ上げたものを プレゼンテーションし それを仲間が評価して採点する それを繰り返して らせん階段を登っていくような イメージで生徒たちが成長していきました

教師は 初めのインパクトを与えるだけで 生徒は転がるように 自ら考えて活動していくようになります いずれ 自分たちが調べて 理解したことの 意味を述べ それを他人に理解してもらうために プレゼン技術もおのずから向上していきました

その場で 教師に必要なのは いかに効果的な ファーストインパクトを 生徒たちに与えることができるかでした 加えて公正なアセスメント(評価)をおこなう見識と誠実さが備わっているかでした

学歴とは何か

本日 2022年(令和4年)5月2日(月)の日本経済新聞の1面トップの見出しは「低学歴国」ニッポン 博士減 研究衰退30年 産学官で意識改革を とありました

このブログで 教育について考察しているところでしたので 帰宅途中 見出しが目に飛び込んできて 駅の売店で思わず買ってしまいました

もともと日本の研究者は基礎研究が得意だったのですが 実用性が低いと 産業界では重宝されず 博士を排出する大学院を不当に低く評価してきました その結果 日本は人口100万人あたりの博士号取得者数は米英独韓4カ国を大きく下回ってしまった

冒頭の吉岡先生の言葉に戻りますが 「待ってあげないけません」 早よ稼げ早よ稼げと 稼げないなら捨ておこうと 待てずに軽視した結果です 

真の研究者は 興味ある分野を 探求して掘り下げて やっと世界の真実のカケラを見つけることができるひとです 博士号がほしくてやっているわけでは ないと思います

長期目標を立てるのが 難しい 産業界や官民に 無理やり引っ付けても良い結果は得られないと思います

本日はここまで

ノボルでした

コメント

タイトルとURLをコピーしました