ついの住処-ノボルの視点 わたしたちが小さいおうち(タイニーハウス)に住むまで(その3)

小さなお家(タイニーハウス)で暮らす

小さいお家(タイニーハウス)【賃貸アパート考える

[空き家問題]ー 人生で初めての宿題

わたしの実家があったのは 関西の一地方都市

父は築60年以上になる平屋一戸建ての実家で その2年前に他界した母の遺影と遺骨を 客間のテーブルの上に祀ったまま 最晩年をひとりで過ごしていました

令和元年(2019年)7月中旬

世の中は まだ現在のような コロナ禍にはなっていませんでした

わたしはツマを伴って 父の様子を見に 実家を訪れました

父は そのころ デイケアサービスに台所兼居間に介護用ベッドを設置してもらい トイレと入浴 そして 玄関に新聞をとりにいく以外は ほぼその部屋で寝食を おこなっていました

『ゼロは いくつ足しても ゼロはゼロ』と書いた 紙切れを私たちは 見せられました

その年から 元号が「平成」から「令和」に替わりました

ゼロとは令和のレイのことで レイの和(ワ)は やはりレイ(ゼロ)

世の中 発展のないことを 皮肉ったつもりの 川柳でした

わたしは わたしの息子の本名に 字は違いますが 音読みで「レイ」と読める漢字を使っていて 「令和」という言葉に 文字どおり和やかな親近感を持っていました

だから この川柳を見て 「またはじまったか」と ほぼスルーに近い対応を してしまいました

そして 父が他界したのは 2ヶ月後 9月末日のことでした 実家の平屋は住むひとのいない「空き家」となりました

この時 わたしの人生で初めて「空き家問題」という宿題が 与えられたのでした

直感と行動力で「空き家問題」を片付ける

この宿題に関係する「問題」を 思いつくまま並べてもます

「金融口座の解約」「公共サービスの解約」「相続」「相続登記」「遺品整理」「遺品処分」「お墓のこと」「海洋散骨供養」「空き家となった実家は 誰が住むのか(どう活用するの)」「不動産売却」「遺産分割協議」「相続税支払い」「小規模土地家屋相続の特例」「確定申告」「控除の特例」「家屋解体費用」「実家との距離」「弁護士とのやりとり」「役所手続き(年金事務所 市役所の各窓口 法務局)」などなど

上記問題は 重複しているものもあります 単なる手続きに過ぎないものもあります また 人や家庭によると誰かがすでに解決してくれていたり すでに決定事項のものだったりする種類のものもあるでしょう 反対に 解決に時間がかかるものもあります これも 人や家庭・家族環境によって様々だと思います

問題は複雑に重なって 絡み合っているように 思えました

サラリーマン生活しかしたことがなく 家計をすべて妻にまかせていたので 役所の手続きどころか 金融機関(銀行など)すら ここ数年ほとんど行ったことがありませんでした

しかし 「これらの問題」(以降まとめてあらためて「空き家問題」とします)は 直感的に 放置していてはいけないと思いました

いまの住まいは 東京都S区で 実家は関西の地方都市でしたので 今後どちらに住むのか ということも 決めなければいけないことでした しかし 高齢とはいえ父が存命であった時には このことについては考えないようにしていました

理由は複雑ですが どの家庭でも存在しそうな事柄でもあると 思います 

また これは単なる問題解決の先延ばしに過ぎず わたしは「空き家問題」が自分にとって手に負えなくなる寸前で 解決できたと考えていますが それでも全ての解決に 父の他界から1年半かかりました

過程をすべて省略して 「空き家問題」から学んだことは

人に頼ったり 相談したりすると 時間がかかり また問題が複雑になってしまう できるだけ自分で考えて 自分で決断し行動した方が 納得できる結果をだせる ということでした

というわけで

実家のあった土地を売却し お墓は墓じまいし 祖父母 父母の遺骨は海洋散骨し 分割協議を弁護士を介して終了し 譲渡税を確定申告して わたしの「空き家問題」という宿題を 終わらせました

たいへん勉強になりましたが 父や母の遺品を処分するにあたって ものをたくさん持って他界すると 残されたものが迷惑する ということを 実感しました

もちろん 父母が残した 様々なものに対する思いを断ち切るに 切ないものがありました だからこそ そのプロセスをできるだけ省略して いつまでも引きずらない決断が 必要でした

お墓もしまって 実家も処分し ふるさとに帰って暮らす という選択は 遠のきましたが 執着も消え 身軽になって むしろ どこに住んでもかまわない あたりまえの自由を得たのです

これらの経験が 小さな土地を見つけて そこに小さなお家(タイニーハウス)を建てて 生涯夫婦仲良く暮らす「ついの住処」とし ものを持たずシンプルに暮らしていきましょう

という 結論の 背景のひとつとして 埋め込まれたのです

「空き家問題」を解決して 様々な知識や知恵も得ることができました 同じような宿題を抱えている皆さんがいれば シェアできれば 良いと思っています また解決の一助になることもあるかな とも 考えます

このブログのテーマは 小さなお家(タイニーハウス)ですので 「空き家問題」について 細々とお話しするのを 避けましたが いずれ近々 このブログにも「お問合せフォーム」をつけますので この件についても ご質問いただくこともあるのかな と 思っています

今回は ここまで

ノボルでした

 

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