わたしたち夫婦は 東北のとある街に小さな土地を見つけ 小さなおうち(タイニーハウス)を建て 「ついの住処」の準備をしています
このブログでは その過程や 背景となった考え方や 出来事などを 綴っていきます
興味のある方は このページに遊びにきてくださいね
今回は「秋田市にみるコンパクトシティ構想」です
CCRC
初めて知りました
CCRC(Continuing Care Retirement Community)という言葉があるそうです
「高齢者が健康な段階で入居し 継続的なケアを受けながら暮らすことのできる 共同体」(生涯活躍のまち)という意味だそうです
もう少し調べてみると CCRCの市場規模は 5年前あたりのアメリカでは3兆円と言われていました 日本ではその半分1.5兆円というところでしょうか
日本版CCRC的要素を持つ「ゆいま〜る那須」というのがあるそうです 15年償却で2,000万円前後で入居でき 月額に換算すると10万円/月の家賃に 共益費8,000円/月 介護サービスは別途 ということです
生活費込みで20万円/月以下で 暮らせる 高齢者向け住宅 という説明もありました
あと3割ほど安ければ(14万円/月) 経済的負担を感じなく 暮らせるという 感想です
あっ 大切なことの見落としです わたしたちの経済感覚はいつも ツマとわたしという 「ふたりでなんとかのんびり楽しく 暮らす」というコンセプトに基づきます ですが 上記計算はあくまでも ひとり分の費用が示されているので 加算がいりますね
多様性とモノカルチャー
「CCRC」は 介護が必要になってから 入居するような 従来型の「老人ホーム」とは 異なる「高齢者用コミュニティ」の提案です
気になることが ひとつあります 「高齢者」に利用を特化していることです グローバルなベクトルは多様性ですが CCRCは モノカルチャーだと思うのです
サービスを提供する側の視点からは 利用者を「高齢者」に特化した方が ニーズを把握しやすいでしょう しかし社会というものは 老若男女入り混じって存在するから 面白みがあると思います
もし 自分がそのコミュニティの住人だと どう思うでしょうか 周りは自分のように高齢者だから 気が楽だ と思うでしょうか 子どもや若者の元気な姿が見られないから さびしい と感じるでしょうか わたしは後者のように感じると 思います
秋田市の街づくり
日本経済新聞2022年(令和4年)5月3日(火)の記事です 「地域のチカラ 街のイノベーション」というテーマで「秋田市 都市機能集約の街づくり 少子高齢化の備え不可欠」という見出しで 秋田市中心部で進む再開発が取り上げられていました
仙台市に拠点を置くタカラレーベン東北が 2021年11月にJR秋田駅近くに 全83戸のマンションを売り出したところ 3ヶ月で完売したそうです 立地のよさに加え 郊外の戸建からのシニア層の住み替え需要が 想定以上の早期完売を達成したのだといいます
さらに同社は市中心部のもかかわらず 10年以上も放置状態だった ビジネスホテル跡地に地上20階建て全133戸のマンション建設を計画しているとのことです
それらを含め 5棟(約520戸)のマンション新築計画があり 秋田市内で同時に複数のマンション計画が進むのは久々で 建設がさらに進む可能性がある ということです
秋田版CCRC
2020年10月完成の「クロッセ秋田」という施設があります 同記事によると 地銀と市と事業主体の連携で 秋田版CCRC(生涯活躍のまち)の拠点施設を建設した といいます
この施設が 上記再開発の 呼び水になったらしいです
4回までの低層部分にクリニック 終活支援センターなどが入り 5階以上は全60戸の分譲マンションで 7千万円を超える物件も含め 約3ヶ月で完売したそうです
コンセプトは3つ ひとつ 移住定住につなげる ふたつ 秋田駅前ににぎわいを取り戻す みっつ 高齢者らが生き生きと暮らす街づくり を目指すことと 事業主体の取締役赤坂さんは 述べられています
秋田市の「中心市街地活性化基本計画」は 経済界や民間企業と行政の連携が うまくいった事例だと 市の幹部は 見ているらしいです
計画の中核に芸術劇場
「あきた芸術劇場」が6月に開館するということで 基本計画の核と位置づけられます
秋田市は現在約30万3千人の人口を抱えますが 2045年には約22万3千人まで減少すると試算されています
記事は 秋田市は中心部や人口が一定程度ある周辺地域に都市機能を集約し 交通網で結ぶ「多核集約型コンパクトシティー」を掲げ試行錯誤を続ける と締めくくっていました
感想
経済界 民間事業者 行政の連携が うまくいくと 成功するという 主旨の記事でしたが ポジティブな感想と ネガティブな意見 両方の感想を述べたいと思います
まず ネガティブな意見から 街中を循環する交通インフラの リノベーションが必要ではないかと 感じました 都市部と郊外を 交通網で結ぶだけでは 片肺だと思います
続いて ポジティブな感想です 文化施設を基本計画の核としたことは コンパクトシティが持続可能な街になっていくうえで 正解のひとつだと思いました ただ消費を行うために 人々が 集まってくるのなら ただの繁華街になってしまいます
次回 コンパクトシティの成功と失敗についてです
ノボルでした
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