ノボルの視点ブログ 東北の空から(第268回)

小さなお家(タイニーハウス)で暮らす

東北のとある街の小さな土地に 小さなおうち(タイニーハウス)を建てました 

DIYもひと通り終了し この街で職に就くこともできました 11月も第2週になり新しい職場での学びもたくさんあります

前回から ブログのタイトルが「ノボルの視点 東北の空から」になりました

朝の出勤途上で いつも夜明けの空がキレイなので思いつきました

今回は「向田理髪店」読みました です

過疎の街

奥田英朗 著「向田理髪店」(2018年 光文社)はKindleで読みました 舞台は北海道の財政破綻設した架空の過疎の街です

北海道で自治体が財政破綻した街とは 夕張が思い浮かびます この街もかっては炭鉱で栄えたが・・・とゆー設定でした

理髪店は「床屋(とこや)」ともいって 時代ものの小説でも 近所の人たちが頭を刈ってもらいながら 世間話をする舞台として描かれます

この小説でもかっては十軒以上あった理髪店が 今は2軒まで減ってしまい 客の大半が町の高齢者とゆー話である

自分の代で終わらせるつもりだった主人の向田康彦だったが 札幌で働いていた23歳の息子和昌(かずまさ)が帰ってきて店を継ぎたい とゆーところから 話が始まります

物語の組み立て

お話しは 向田康彦を軸に 6つの短編がオムニバス形式で描かれます

タイトルは「向田理髪店」「祭りのあと」「中国からの花嫁」「小さなスナック」「赤い雪」「逃亡者」の6つです

このいずれもに53歳の向田康彦が街の床屋らしく片寄ることのない 良識のある態度で出来事に関わっていきます

北海道の十勝地方で学生時代を過ごしたことがあるので 冬の自然環境の厳しさや 道民は札幌をどう思っているかなど 懐かしく思いながら 読みました

エピソードを対比して振り返っていきたいと思います

「向田理髪店」

康彦の息子 和昌が家業を継ぎたいと 札幌から帰ってきます

後継ができるから将来が安泰とゆーわけではありません 妻の恭子は「こんな田舎の散髪屋をつがなくてもいいのに」といいつつ内心はよろこんでいるようです

学生の頃アルバイトをしていた頃 地元の高校生やフリーターのバイト仲間が 将来は札幌に出て成功したい とよく言っていたのを思い出しました

札幌以外に住む道民にとって 札幌は格段の大都会であって 憧れの街でした

「東京にはいきたいと思わないの」と訊ねたら 「東京はこわい 札幌で充分」と答えが返って来ました

「祭りのあと」

夏祭りの季節の話です 過疎の街 苫沢では 8月はすでに秋の気配が漂い 若者が他所に遊びに行ってしまうとゆー理由から 7月に夏祭りを開催します

札幌から里帰りする若い家族づれも参加するので 一時的にも活気が戻り 町の高齢者にとって正月以上に待ち遠しいイベントだとゆー設定です

そんななか 1人の老人が倒れ もしかすると祭り本番が葬式になったりしないだろうかと 関係者がヤキモキする話です

北海道は ほとんどの街で車がないと生活ができません お隣りさんが近くても100〜200m離れているし 時間と距離の感覚が ちょっとそこまでが何十キロも離れたところだったりして 1時間60kmとゆー ほぼ法定速度いっぱいの速度でクルマが走ります

ですから 物語のように運転免許のない高齢者は 誰かに乗せてもらわない限り 移動は大変なのですよ

あと4編あります 北海道での思い出とつながるだけでなく 他の土地で暮らしたことや 今回東北の街に引っ越して見聞したことも含めて 次回「向田理髪店」振り返ってみたいと思います

今回は以上です

ノボルでした

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